こんにちは!GRASPANCの三浦です。
今回は、「商品・サービスの『強み』を作る」というテーマです。
あなたは自社の商品・サービスの「強み」をしっかりと作れていますでしょうか?それはどのような「強み」でしょうか?
この記事を読みながら、ぜひふり返ってみていただければと思います。
1.まずは差別化戦略を考えてみよう!
商品・サービスの具体的な「強み」を考える前に、まずはどのような差別化戦略を取っているか(取ろうとしているか)を考えてみましょう。
ここもマーケティングの専門家である佐藤義典先生の「差別化戦略の3つ軸」がわかりやすいので、参考にします。差別化戦略は、下記3つの軸に大きく分けられます。
・手軽軸
「近い」「早い」「安い」「便利」などの強みを使って差別化する軸です。品質よりも「安さ」をウリにするので、利益をあげるためには、多く販売する必要があります。
・商品軸
「最新、最高の品質」の商品・サービスで差別化する軸です。手軽軸とは反対に、品質をウリにしていくので、高価格帯での勝負となりがちです。
・密着軸
お客様に対してオーダーメイドで対応するような、お客様のニーズに合わせた商品・サービスで差別化する軸です。お客様に寄り添って対応をしたり、ニーズに合わせてオーダーメイドで作ったり、といった対応を取ります。個々のお客様にあわせた対応をする必要があるため、大量生産をすることが難しく、比較的高価格帯で勝負する必要があります。
大きくは上記3つの軸に分けられます。
ポイントは、どの軸で勝負するとしても他の2つの軸も最低限のレベルを担保しておく必要がある、ということです。例えば、手軽軸で勝負するからといって、品質が悪ければお客様から選んでもらえない、ということになりますよね。
また、この3つの軸も、お客様の感じる「価値」と競合によって変わってくる、ということも意識しておくとよいです。
例えば、洋服ブランドの「ZARA」をご存じでしょうか。ZARAはTシャツでいうと4,000円前後のものを販売しているブランドです。
普段ユニクロやしまむらなどで、2000円前後のTシャツをメインに購入しているお客様にとって、そしてこれらを競合と捉えた場合は、ZARAは当然手軽軸では勝負がしにくくなってきますよね。どちらかというと、商品軸での勝負となってきます。その場合、お客様にとって、「ユニクロやしまむらのTシャツよりも品質やデザインが良い」と思っていただく必要があります。
しかし、ラルフローレンやポールスミスなど、8000円前後のブランドのTシャツをメインに購入しているお客様にとって、そしてこれらを競合と捉えた場合は、ZARAは手軽軸での勝負となってきます。お客様には、「品質もデザインもそんなに悪くはないし、半額程度で買える」と思っていただく必要があります。
このように、差別化戦略の3つの軸を考えるときも、「価値」「お客様」「競合」を見据えて、どのようなフィールド・環境で勝負をするのかを前提に考える必要があるのです。
あなたはどのようなフィールド・環境で、どの差別化戦略で勝負をされているでしょうか?
2.「強み」が何か考えてみよう!
差別化戦略の3つの軸のうち、どの軸で勝負しているかがわかったら、その軸の中で、どのような「強み」を持っているかを考えてみましょう。
「強み」を考える上での前提条件は、どのようなことがあげられるでしょうか。
まず強みとは、「あなたが『強み』と思うかどうかはどうでもいい」ということを意識しておきましょう。あなた自身が強みと思っていたとしても、それを購入・利用するお客様が「強み」だと認識していないと、強みは「強み」として存在価値を持ちません。
そして、お客様が「強み」と認識するのは、競合の商品と比較をしたときです。
なので、
①自分の商品・サービスを、お客様はどの競合商品・サービスと比較するのか
②その競合商品・サービスと比べてどういった「強み」をお客様は感じているのか
この2点を意識して、どのような「強み」を持っているか考えてみましょう。
3.「強み」がわからない時はどうするか?
上記までで、自分の商品・サービスの強みが再認識できたと思います。もしかしたら、「自分本位で『強み』を捉えていて、お客様が『強み』だと認識しているかはわからない」という方も多くいらっしゃるかもしれません。
「強み」が何かわからない、「強み」とお客様に認識されているかどうかわからない、という方は、ぜひお客様にアンケートを取ってみてください。お客様に直接聞くことで、お客様が自分の商品・サービスについてどのように感じていらっしゃるのかが的確にわかります。
そして、「アンケートを取っても強みがわからない」「アンケートを取ることができないので、強みがわからない」という方は、ぜひ、GRASPANCにご相談ください! (ちなみに、GRASPANCは「密着軸」で差別化をしています。)
これまでの「売れる商品の条件①~④」の記事を順に読まれている方は、1つの事実に気づかれているかと思います。
そうです。「価値」「顧客ターゲット」「競合」「強み」はすべて連動していて、一貫性を持っておく必要があるということです。どれか一つが欠けても不十分で、正しい理解をすることはできません。理解ができないということは、お客様に刺さる戦略を打てないということです。
ぜひ、「売れる商品の条件①~④」とこれから続く⑤、⑥の記事に書かれていることを、『一貫性を持って』考えてみていただければと思います。