こんにちは!GRASPANCの三浦です。

「ブランディング」というワードをあなたは耳にしたことがありますでしょうか?

近年、会社や店舗を運営していく中で、ブランディングを行うことは必須事項だといわれています。

今回は「最近よく耳にする『ブランディング』って何?」「ブランディングはやらなきゃいけないの?」という疑問をお持ちの方に向けて、「ブランディング」について一緒に考えていきたいと思います。

1.「ブランディング」とはそもそも何なのか?

まずは、「ブランディング」とは何かを理解していきましょう。

Wikipediaで「ブランディング」を調べると下記の文章が出てきます。

「ブランドに対する共感や信頼などを通じて顧客にとっての価値を高めていく、企業と組織のマーケティング戦略の1つ。ブランドとして認知されていないものをブランドに育て上げる、あるいはブランド構成要素を強化し、活性・維持管理していくこと。また、その手法。」

う~ん。分かるようで、イマイチ理解できないですよね……

「ブランディング」はかんたんに言うと、

「(商品・サービスの)〇〇〇らしさ」を消費者に認知してもらうためのあらゆる活動。

と思っていただければよいと思います。お客様にあなたの商品・サービスの「〇〇〇らしさ」を印象付けるための活動ということです。

例えば、「近江牛」と聞くと、「最高級でおいしい和牛」という印象がありますよね。この、「最高級でおいしい」というのが近江牛の「らしさ」です。「滋賀県産和牛」だとそのイメージがあまり浮かばないかと思います。それは、「近江牛」というブランドで消費者に認知してもらえるようにブランディングができているから、ということです。 また、ダイソンの掃除機といえば、「おしゃれ」や、「吸引力が変わらない」「吸引力が強い」などの印象があるかと思います(一般的には)。これも、ダイソンがそのような印象付け、「ダイソンらしさ」、を消費者に認知してもらえるように活動してきたからそのような印象があるわけです。実際は、ダイソンよりも吸引力が高い掃除機はたくさんあるそうです。

2.なぜ「ブランディング」が必要なのか?

ではなぜ、この「ブランディング」が必要なのでしょうか。

ブランディングが必要な理由を理解するために、現代までの消費者を取り巻く環境について考えてみましょう。

戦後や高度成長期はまだそこまでモノが溢れた時代ではありませんでした。商品やサービスは、初出のものが多く、競合が少ないこともあって、作って売るだけで売れる時代と言えました。

バブル崩壊前後になると、多くの商品・サービスが世に出てきました。販売する企業は他社との違いや「自社商品の何がよいか」を伝えないと購入してもらえなくなってきました。

でも、他社商品との違いや性能の差をまだ出しやすい時代だったので、違いが分かってもらえれば購入してもらえる時代でもありました。

そして現代。現代は、本当に多くのモノやサービスで溢れかえっています。また、性能や機能の進化がほぼしつくされ、競合商品との性能や機能の差をお客様に伝えるのが難しくなっています。

このような現代で、人々はどのようにして購入する商品を選んでいるのでしょうか。「値段が安い」「自分に合う」など様々な理由があると思いますが、大きな理由の一つとして挙げられるのが、「〇〇〇といえばこれだと思ったから」「〇〇〇らしさ」という印象付けがされている、ということです。

例えばあなたは、「スマートフォンといえば??」と質問されてどのような商品が思いつくでしょうか?
多くの方が、Apple社のiPhoneを思い浮かべたのではないでしょうか。あるスマホシェア率に関する調査では、スマートフォン利用者のうち、41.1%の方がiPhoneを利用されているそうです。

なぜ、iPhoneがここまで多くの方に利用されているのでしょうか。

「初めてiPhoneを購入した時のきっかけ」についてのアンケート(スマートフォンレポート vol.9引用)によると、「使いやすいと聞いたから(27.2%)」「おしゃれなイメージがあったから(17.3%)」という回答が上位を占めています。確かに、「iPhoneといえばおしゃれで使いやすい」という印象を持っている方が多いように思います。

私はこれまで、iPhoneを何機種も使ってきていますし、iPhone以外のブランドのスマートフォンも何台も使ってきましたが、とくに使いやすさに違いがあるとは思えません。iPhoneよりも数値的に性能が高かったり、iPhoneと同じ機能を持ちつつ、iPhoneが持っていない独自の機能がついている製品はたくさんあります。

それでも、iPhoneが売れているのは、「iPhoneといえばおしゃれで使いやすい」という印象付けができているから、といえます。

このように現代でよく売れる商品・サービスを作るためには、「お客様への印象付け」が必要となってきます。性能や機能で差をつけることが難しくなった中、「デザインがおしゃれ」「(競合他社の事実は知らないが)〇〇〇といえば使いやすい(という印象)」などの「印象深さ」が選ばれる理由になっているのです。

次回の記事では、「では、ブランディングってどのように行っていけばいいの?」ということについて考えていきたいと思います。