こんにちは!GRASPANCの三浦です。

今回は「アンケートによるニーズ調査」について考えていきたいと思います。

前回の記事で、「マーケティングとは何か?」ということを一緒に考えていきました。そしてその中で、「数字的根拠をもって勝負をする」という話もさせていただきました。

今回はその「数字」をとるためや、お客様のニーズを把握するために必要なアンケート調査についてがテーマです!

1.「アンケート」をとることの意味

商品・サービスを売るためには、さまざまな調査や統計データを活用する必要があります。

例えば、「新しくケーキ屋を立ち上げよう!」となったら、そのケーキ屋が対象としているエリアにはどれくらいの人が住んでいるのか、その中でどれくらいの人がターゲットとなるのか、ということは調べる必要があります。その結果、「ターゲットがほとんどいない」という結果になれば、エリアを変更したり、ターゲットを変更したりといった戦略の練り直しが必要になってきますよね。

また、すでに商品を販売していてその商品の売れ行きがよくない、という場合は、「なぜ、その商品の売れゆきがよくないのか?」ということを把握し、把握した結果をもとに改善をする必要があります。

その「把握」をしようとする際に、「これまでの経験上原因はこれだ!」ということが明確に言えるのであれば特にアンケートをとる必要はありませんが、多くの場合、商品・サービスを販売する側とお客様とでは、考えていることが異なります。販売する側はその商品・サービスのプロであり、お客様はアマチュアなので、商品・サービスに対する知識にも差がありますし、経験値の面でも差があるため、感覚にズレが生じてしまうためです。

そこで必要となってくるのが、「商品・サービスを購入し、利用する側の気持ちがわかる人の意見」を把握するということです。

これは、別に「お客様」である必要はありません。お客様の気持ちがわかるアドバイザーが身近にいるのであれば、そのアドバイザーの意見でもよいですし、社内の人間でその商品に対する知識・経験があまりなく、ターゲット像とマッチする人がいるのであれば、そういった方の意見も参考になると思います。

そういった方がいない場合、一番手っ取り早く、商品・サービスを購入し、利用する側の気持ちを把握する方法が、「お客様に聞く」という方法です。

もちろん聞き方はアンケートでなければいけないというわけではありません。商品に対する意見を主張できる方数名に参加いただいて座談会を開くということも有効な方法でしょうし、常連客がいる場合は、その方に意見を伺うことも有効でしょう。 色々な方法がある中で、一つの有効な方法が、「お客様にアンケートをとる」ということ、と認識していただければよいと思います。

2.アンケートではどのようなことを聞けばよいか?

では、アンケートでどのようなことを聞けばよい(どういった聞き方をすればよい)のでしょうか。

意識をしなければいけないポイントは、大きく分けて3つあります

①誰に聞くのかを意識する

まずは、どういった方を対象にアンケートをとるのかを意識しましょう。 例えば、不特定多数のお客様にアンケートをとる場合と、意見を主張する力の強い常連客にアンケートをとる場合とでは、質問の仕方に違いが出てきます。

②数字を把握したいのか気持ちを把握したいのか考える

数字を把握するための調査(量的調査)を目的とするのか、お客様の気持ちを把握するための調査(質的調査)を目的とするのかによって、質問内容が変わってきます。

量的調査を行う場合は、多くの解答を得なければ信ぴょう性のある調査とはなりません。参考値ですが、100例はとる必要があるかと思います。

量的調査のメリットは、全体の傾向を把握できることや数字として比較をすることができることです。また、数値で結果が出るため、結果に納得感を持ってもらいやすいです。(「多くの方にニーズがあります」よりも「1000人の方が欲しいと言っています」の方が納得感を持てますよね。)

しかし、量的調査は数字をとるため「YesNo」で答えられる質問や、「該当するものに〇をしてください」といった質問となるため、回答者の具体的な気持ちを把握することや、価値観を把握することには不向きです。

質的調査のメリットデメリットは、量的調査のメリットデメリットの反対だと思っていただければわかりやすいかと思います。

その時に調査したいことに合わせて、質問を選ぶ必要があります。

③アンケート対象者に合わせた質問をする

例えば、意見を主張する力が強い方(自分の意見を持っている方)にアンケートをとる場合は、「あなたはどのようなパソコンが欲しいですか?」といった質問にも答えていただけるかもしれません。しかし、一般的な方にとってこのような質問は難しすぎます。

質問を考える際は、「対象者が気軽に回答できるか?」という視点を持って、考えましょう。気軽に回答できない質問をしても、「わからない」や無回答となってしまうか、考えるのが億劫になり、本音で回答してもらえないかのどちらかになってしまう傾向があります。

そして、「あなたはどのようなパソコンが欲しいですか?」というような直接的な質問ではなく、どのような質問をすればお客様が欲しているパソコンがわかるか?を考えて質問をしましょう。

例えばパソコンであれば、

・なぜ、パソコンを購入しようと思ったのですか?
・どういったことに使用する予定ですか?
・外に持ち運んで使用しますか?
・家の中では持ち運びますか?
・予算はどれくらいですか?
・現在パソコンを使っていて、不便さを感じることはありますか?

こういった気軽に回答できる質問をすることで、ニーズを把握するとよいかと思います。

上記3点は最低限意識して、アンケートをとるようにしましょう。

量的調査をする場合は、どういった数値を把握することで、意思決定ができるのか、を考えて必要な質問を考える必要があります。例えば、全体の傾向として、ある商品が何%の方に好まれているのか、を調査したい場合は、「好き 普通 嫌い」といった形で質問をします。

質的調査をする場合は、回答者が気軽に、具体的に答えられる形で質問を考えていきます。例えば下記のような質問です。

・商品を購入する前、どのようなことに悩まれていましたか?
・商品を知ってすぐに購入しましたか?しなかったとしたらなぜですか?
・他社商品ではなく、この商品を選ばれた理由は何ですか?

どちらの調査行うとしても、

①調査の目的をはっきりさせる
②目的に合った質問で、回答者が気軽に答えられる質問にする
③回答を得た後にどのように分析をするのか、を先にイメージする

上記3点も意識しながら、アンケートを行うようにしましょう!

今回の記事はこれで終わりにしようと思います。

今回の記事を読んで、「アンケートをとってみよう!」と思った方はぜひとってみてください。アンケートのつくり方にご不明点があるかたは、ぜひGRASPANCにご相談くださいね!