こんにちは!GRASPANCの三浦です。

今回は「収支管理」についてです。

これまでは、売上アップのためにどういうことをすべきか、何ができるか、という視点で一緒に考えてきました。

これからの3回は、収支を管理することで会社・店舗の利益をアップさせよう、というテーマで話しをしてみたいと思います。

皆様は収支の管理をされていますでしょうか。「あまりできていない……」という方はぜひ、記事を読みながら実践してみていただければと思います!

1.利益をアップさせるためにできることって何がある?

今回は「利益アップ」がテーマなので、まずは基本的なところから考えてみましょう。

「利益」とは何でしょうか?

そうですね。利益は、「売上-支出=利益」なので、お客様に支払っていただいた代金(売上)から、お客様に提供するために使用したお金(支出)を差し引いて、手元に残ったお金が利益です。

そのため、利益をアップさせようと思ったら、

①売上をアップさせる
②支出を抑える

このどちらかを行うことで利益は多くなりますね。 これまで売上アップの方法を一緒に考えてきましたが、それはすべて、利益をアップするためには①の売上をアップさせる必要があるから、考えてきたわけです。結果的に会社・店舗に残るお金は利益ですからね。

2.売上はどうすればアップするのか?

では売上は、どうすればアップするのでしょうか?

売上は、「お客様の数×客単価×購入頻度=売上」という計算式で決まってきますから、売上をアップさせるためには、

  • お客様の数を増やす
  • 客単価をアップさせる
  • 購入頻度をアップさせる

これらが達成できたら、売上は上がりますね。

これまで一緒に考え実践してきた、お客様にとっての価値の創造、ブランディング、マーケティング、販売促進、チラシ制作などは、より多くのお客様に、知ってもらい、購入してもらい、使ってもらい、好きになってもらう、ために行うものなので、上記3つを達成するために行ってきたわけですね。

また、差別化戦略の3つの軸も上記3つに沿って考えることができます。

手軽軸は、競合他社よりも安く、便利に利用してもらうことを軸にしているので、その分多くのお客様に何度も利用していただいて売上をあげる、という戦略です。

商品軸は、競合他社よりも品質を高く、最新のものを利用してもらうことを軸にしているので、その分商品の価格も高くする(客単価を高くする)ことで売上を上げる、という戦略です。

密着軸は、競合他社よりもお客様に寄り添った対応をしたり、ニーズに合わせた商品を提供したりすることを軸にしているので、その分商品の価格も高くする(客単価を高くする)ことで売上を上げる、という戦略です。

どの戦略にしても、上記3つのどれかを達成し、売上をアップさせ、利益をアップさせるための戦略だったということです。

3.収支を管理して利益をアップさせよう!

利益をアップさせるためには、売上をアップさせるか、支出を抑えるかどちらかだ、ということを見てきました。ということは、この2つを管理できれば、利益をアップできる、ということになりますね。

そのためには、会社や店舗全体の売上、支出、利益はもちろん、取り扱っている商品・サービスごとに、売上、支出、利益がどうなっているのかを、あなたが分かるようにしておかなければいけない、ということになります。

さらにいうと、これらをもとに、売上が上がったら利益がどうなるのか、支出を抑えられたら利益がどうなるのか、という視点で、未来の利益を管理することが重要だ、ということです。

この視点を持って管理をするためには、あなた独自の収支管理表を作って、管理をする必要があります。

4.収支管理表を作るうえで必要な要素は何か?

では、実際に収支管理表を作ってみましょう。ここでは例として、「月ごとの店舗の収支管理表を作る」ということを考えてみたいと思います。最終的には、下記のような表を作ることを目標とします。

管理表を作るうえで最低限必要なのは、「売上」と「支出(変動費)」、「支出(固定費)」の3つです。

「売上」は簡単です。普段集計しているその月の売上額を記入すればよいですね。

支出は、「変動費」と「固定費」に分けて管理をしていきます。

「変動費」というのは、売上がアップすることに比例してアップする支出、です。「固定費」は、売上がアップすることに影響されない支出のことです。

例として八百屋を経営しているとしましょう。売上が上がる(お客様が増えたり、1人のお客様が購入する量が増えたりする)と、それに比例して仕入れる野菜の量も増えるため、仕入れ額(支出)も増えますよね。そのため、八百屋にとって仕入額は「変動費」ということになります。反対に、売上が上がったとしても、水道代やお店の家賃が上がることは基本的にはありませんよね。そのためこれらは「固定費」ということになります。

何が変動費で何が固定費なのか、はあなたがどのような商売をしているか、によって変わってきます。上記例のように、八百屋にとって水道代は固定費になるでしょう。しかし、コインランドリーを経営しているとしたら、売上があがることで水道代も上がるでしょうから、水道代は変動費になるかと思います。

そのためまずは、あなたが商売をしているうえで、何が変動費としてかかっており、何が固定費としてかかっているのか、を明らかにしましょう。そして、何がいくらかかっているのか、を表にして記入していきましょう。

今回はこれで終わりにしたいと思います。 次回の記事では、作成した管理表をもとにどのように売上、支出を分析していけばよいか、を一緒に考えていきたいと思います。