こんにちは!GRASPANCの三浦です。
前回に引き続き、新商品の開発、について一緒に見ていきたいと思います。
新商品開発については下記の流れで話をしています。
- 新商品の発想とコンセプト設定
- 新商品の顧客と価値
- 新商品の強み
- 新商品の競合と価格設定
- 新商品の販売促進
今回は、「3.新商品の強み」「4.新商品の競合と価格設定」について話していこうと思います。
1.新商品の競合を考え、調べる
新商品の開発について、これまでに、発想&コンセプト、ターゲット、価値について考えてきました。
ここまで考えたら、「その商品の競合ってどんなもの(ところ)だろう?」ということを考えていきます。
競合を考える際は、「ターゲット顧客が同じような価値を求めているときに選択肢に挙げるであろうもの(ところ)」という視点で考えていきます。
前回挙げた「ハンバーガー」では、下記のようなターゲット、価値でした。
<価値>
・パパっと食べられるもの
・状況によっては持ち帰りできるもの
・服にあまり臭いがつかないもの
・こってりしているもの
・量が多いもの
・味を自分好みに変えられるもの
<ターゲット>
「あまり時間がない人で、テイクアウトもしたいという方。そしてこってり目の味が好きで量もたくさん食べる方。」
このように考えているターゲットが、「お昼ごはん、何食べようかな?」と考えるときに、選択肢に上がるのはどういったものがあるでしょうか?
ハンバーガー店は当然選択肢に挙がってきますよね。その他にもSUBWAYも選択肢に挙がるかもしれません。コンビニもあがってくるでしょう。ラーメンはそこまで服に臭いがつかないので挙がってくるかもしれませんが、お好み焼きはないかもれません。また、ボリュームが少なそうなおしゃれカフェや時間のかかりそうな人気店、定食屋は除外されるかもしれません。
こんな感じで、どういったところで同じような価値が得られそうか、という視点で競合を見定めていきます。
そして、競合の方向性が見えてきたら、自分が商品を販売する商圏の中に、競合となる店舗がどこにあるのか、どれだけあるのかを調査していきます。
例えば今回の例でいうと、「忙しい会社員が昼休憩に食べるもの」となるのでオフィスから片道5分くらいまでと捉えたとします。そうしたら自分の店舗から半径片道5分以内のところ(これは環境によって徒歩なのか車なのかは変わってきます)を地図上で明らかにし、その範囲内で競合となりそうなところを調べていくのです。
上記のようにして競合についても明らかにしていきます。
競合については下記記事も参考にされてください。
第5回 売れる商品の条件③:「競合」について改めて考えてみよう!
2.新商品の強みを考える
競合を明らかにしたら、次は強みについて考えていきます。
強みは「競合と比較した際に開発中の商品の方が価値を感じられる点」が強みとなってきます。
例えば、他のハンバーガー店の商品と比べて、「パパっと食べられる」や「持ち帰りできる」といった点は強みにはなりませんよね(他店もそうだから)。
でも、ラーメン店と比べれば、「持ち帰りできる」は強みになりそうです。
一方、「量が多いもの」「味を好みで変えられる」といった点は他のハンバーガー店と比べて強みにできるかもしれません。でも、「量が多い」はラーメン店と比べれば強みにならないかもしれません。
このように、先ほど挙げた競合店と比べながら、「どういった価値が競合と比べて強みになりそうか」ということを考えていくのです。
そして、「新商品にもっとこういう要素を追加すれば強みを作れるのではないか?」ということを検討しながら考えていくと、よりお客様に価値を提供できる(お客様に選ばれる)商品となっていくでしょう。
ここで大事なのは、新たに強みとなりそうな要素を追加した場合、それがターゲット顧客にマッチするかを、都度検証しながら考えるということです。新たに追加した要素が、ターゲット顧客から嫌悪されるものになってしまうと、商品にブレが生じてしまい、選ばれなくなってしまうからです。
さらに強みを考えるときには、「低価格で手軽さ勝負をするのか」「高価格高品質で勝負するのか」「お客様にあわせたサービス力で勝負をするのか」も考えていきます。
このあたりの話しについては、下記の記事を参考にされてください。
第6回 売れる商品の条件④:商品・サービスの「強み」を作ろう!
3.新商品の価格設定を考える
さて、ここまできたら価格設定も考えていきます。
価格設定は、これまでの要素をすべて考慮しながら決めていきます。
<ターゲット顧客>
ターゲットとなる顧客が、「仕事中の昼食にいくらまでお金を出してくれそうか」を調査し、考えます。これはお店のあるエリア(どれくらいの収入の人が集まるエリアか)によっても変わってくるかもしれません。
<価値と強み>
開発している商品が競合商品と比べて価値がどれくらい高いのか低いのかも考慮します。
また、それとあわせてどのような戦略でいくのかも考慮します。「低価格」で勝負するのであれば、競合商品と比べて価値をそこまで下げずに価格を安くしていきますし、「高級高品質」「お客様にあわせたサービス力」で勝負するのであれば、競合と比べて高価格で勝負するのもアリでしょう。
<競合>
これまでの項目でも競合が出てきたように、競合が売り出している商品がいくらで売り出されているのか、も調査をします。そして、上記の「ターゲット顧客」「価値と強み」の内容を考慮しながら比較をしていきます。
これらに加え、商品の原価や粗利、一日に販売できそうな個数と売上、利益等を考慮しながら価格を設定していくとよいでしょう。
「3.新商品の強み」「4.新商品の競合と価格設定」については以上です。次回「5.新商品の販売促進」について話していきます!