こんにちは!GRASPANCの三浦です。

今回は「販売促進」について考えていきたいと思います。

「販売促進って何をすること?」「やった方がよいとは思っているけどやり方がわからない」という方は参考にしていただければと思います。

1.「販売促進」とはそもそも何をすることを言うのか

「販売促進」とは何をすることを言うのでしょうか。

一言でいうと「お客様に商品・サービスを購入していただくために、商品・サービスを知り、興味を持ってもらうための活動」です。

前回の記事で紹介した、「マインドフロー」でいうところの最初の3段階「認知」「興味」「行動」をお客様にしてもらうための活動、ということですね!そのため、「販売促進」にはさまざまな意味(活動)が含まれています。ホームページやチラシ、SNSを活用した広告活動も販売促進の一環ですし、店舗やショッピングモール、インターネット上など、さまざまな場所で行うイベント開催なども、販売促進の一環といえます。

例えば、フィットネスジムを運営していて、「入会者に期間限定でタオルやバッグをプレゼントする」ということも販売促進ですし、ショッピングセンターのイベントブースで、商品の体験イベントをすることも販売促進になります。

またWEBを使った販売促進も現代では活発に行われています。2019年5月現在、蚊取り線香などで有名な「KINCHO」のホームページ上に「がいちゅう診断」というコンテンツがあります。まだこのコンテンツがあれば、ぜひやってみていただきたいのですが、このコンテンツはどういった意味で販売促進につながっているでしょうか。

・がいちゅう診断
http://www.kincho.co.jp/gaichu/shindan/pc/top.html

「がいちゅう診断」は「あなたの心に眠るのはどのタイプの害虫か」というテーマの心理テストのようなものです。いくつかの質問に答えていくと、害虫の特徴を表した心理テスト結果が見られるようになっています。

そして、診断結果ページにはその害虫を駆除するために有効な商品が紹介されていて、その害虫についての詳しい情報も見られるようになっています。

このコンテンツを体験することで消費者は、どういった「害虫」がどういった場所にいるか、を知ることになります。「こんな場所に害虫が!?」ということを知った消費者は「撃退せねば!」となり、駆除薬を購入してくれるかもしれませんね。そのためこれも、自社商品を購入してもらうために行っている販売促進の1つといえます。

2.どのようにして「販売促進」を行えばいいのか

「販売促進」とはどういったことをいうのか、は理解していただけたでしょうか。では次に、どうやって行えばいいのか、を考えていきましょう。

販売促進を企画実施するには、大きく分けて3つのポイントがあります。

①何を目的にするのか、を明確にする
②自社の差別化戦略にあったことをする
③お客様が「興味がある」「価値がある」と思えることをする

上記の3つです。

①何を目的にするのか、を明確にする

まずは、実施する販売促進の目的を明確にしましょう。「新しいお客様を増やしたい」という目的と「既存のお客様により来店いただきたい」という目的では企画内容ややり方は変わってくるでしょうし、既存のお客様を対象としている場合でも、より多く来店いただきたいのか、1度の来店での購入額を高くしていただきたいのか、によっても変わってきます。

この「目的を明確にする」ということは、今後企画内容を詰めていったり、さまざまな判断を下したりする場面で重要になってきます。

企画を進めていると、当初の目的とは違った内容となってしまった、ということは多くあります。また、この部分に関してはAの目的だけど、こっちの部分に関してはBの目的になっているよね、ということも多くあり、こういうブレが生じるとうまくいかなかったりします。

②自社の差別化戦略にあったことをする

自社の差別化戦略にあったことをする、ということも重要です。

例えば商品軸で勝負をしているにもかかわらず、割引クーポンを多用するような販売促進をするとブレが生じてきます。『高級』なフランス料理を、『高級感』あふれる店舗で、『高級感』あふれる雰囲気の中、食べて、『高級感』に包まれた気分で過ごしたのに、最後に次回来店時10%割引クーポンを渡されたとしましょう。一度はうれしく思うかもしれませんが、毎回割引クーポンを渡されていると、「ここ高級店なのかな?」と疑いたくなってきますよね。そうなると、「高級感を感じたい」と思うときに選ぶお店からは外れてしまうかもしれません。

このような「一貫性のなさ(ブレ)」をお客様は敏感に察知しますので、ブレのない企画をすることが重要です。

「差別化戦略」については、下記の記事も参考にされてください。

第6回 売れる商品の条件④:商品・サービスの「強み」を作ろう!

③お客様が「興味がある」「価値がある」と思えることをする

これはもう当然ですよね。お客様が「おもしろそう」「いいなぁ」と思うことをしないと、興味を持ってもらえないのでそもそも見向きもされません。

でも、ここを意識できていなさそうな販売促進も結構あるんですよ。「え、これいる??」というようなプレゼント企画をしているものや、「全然おもしろそうじゃない」イベントを開催して人が集まっていないイベントブースをあなたも見たことがあるかもしれません。

お客様に「興味がある」「価値がある」と思ってもらえる販売促進をするためにも、「顧客ターゲット」や「価値」について深く理解する必要があります。これらについては、下記の記事も参考にされてください。

第3回 売れる商品の条件①:商品・サービスの「価値」について考えてみよう!
第4回 売れる商品の条件②:「顧客ターゲット」を具体的に決めよう!

上記3点については、まず意識して企画を行いましょう。

3.さまざまな媒体を総合的に活用しよう!

現代にはさまざまな媒体があります。テレビやラジオ、雑誌、WEB、チラシ、などです。そのため、1つの媒体のみで販売促進を行おうとしたり、企画のことだけを周知しようとしたりするのではなく、複数の媒体を活用しながら行うことが必要となってきます。

例えば、フィットネスジムを運営していて、「新規入会者を増やしたい」という目的で、「入会者に期間限定でタオルやバッグをプレゼントする」という企画の場合。

その店舗周辺に住んでいる方に対してチラシを配布して企画を告知するだけでなく、そのチラシを見た人がチラシに書いてあるQRコードを読み込むとジムのサービス紹介ページや「強み」紹介ページを見られるようにしておくと、企画についてだけでなく、そのジムについての詳細を確認してもらいやすくなったり、興味を持ってもらいやすくなりますね。また、WEB上の企画内容紹介ページにSNSでの共有ボタンを置いておくと、チラシを見た人以外にも、企画内容やジムについて知ってもらえるかもしれません。

目的を達成するために、様々な媒体をどのように使うか、そして各媒体をどのように紐づけて活用するか、ということも意識しながら企画をすると、企画内容に興味を持った人だけでなく、より幅広い人に商品・サービスを「認知」「興味」「行動」してもらえる可能性が広がりますので、この点も意識して企画をするとよいでしょう。

販売促進について、少し理解は深まりましたでしょうか。興味のある方はぜひ企画、実施してみてください。