こんにちは!GRASPANCの三浦です。

今回は「効果的なチラシの作り方」について考えていきたいと思います。

チラシの作り方は大きく分けて「内容を考える」というフェーズと「形にする」というフェーズに分かれるのですが、今回は「内容を考える」というフェーズについて、特に見ていきましょう。

「チラシを配ったことがあるけど効果が出なかった」「チラシを作ろうと思うけどどう作ればよいかわからない」という方は参考にしていただければと思います。

1.チラシ作りの流れ

まずは、チラシ作りの流れについてです。チラシ作りは下記のような流れで進めていくとよいと思います。

①商品・サービスに関する「売れる商品の条件①~⑥」をすべて考える

チラシを作る前に、まずやっておかなければいけないことは、「売れる商品の条件」の①~⑥をすべて考えることです。具体的に言うと、

1.商品・サービスの価値は何か
2.どのようなお客様を対象とするのか
3.どのようなフィールド・環境で提供し、競合はどこか
4.商品・サービスの強みは何か
5.会社・店舗の強みは何か
6.セールスレター

上記の6つを考えるということです。

「効果的な」チラシとは、お客様がチラシを見て「行動したい」と思うチラシです。そのようなチラシを作るためには、上記6つを考えておかなければできないということは、「売れる商品の条件」をお読みいただいた方には理解していただけると思います。

まだお読みいただいていないという方は、「売れる商品の条件①」からお読みいただければと思います。

第3回 売れる商品の条件①:商品・サービスの「価値」について考えてみよう!
第4回 売れる商品の条件②:「顧客ターゲット」を具体的に決めよう!
第5回 売れる商品の条件③:「競合」について改めて考えてみよう!
第6回 売れる商品の条件④:商品・サービスの「強み」を作ろう!
第7回 売れる商品の条件⑤:自社が持っている強みを改めて考えてみよう!
第8回 売れる商品の条件⑥:商品・サービスの価値をお客様に伝えよう!

②チラシの目的を決める

商品・サービスの「売れる商品の条件」が明確になったら、次はその商品・サービスについてどのようなチラシを作るのか、という目的を決めましょう。

新商品を告知する、新店舗を開店したことを告知する、イベントを実施するなどざっくりと、目的を明確にします。

③チラシに関する「売れる商品の条件」を考える

チラシの目的が決まったら、そのチラシに関する「売れる商品の条件」の各項目を考えていきます。

これはどういうことかというと、例えば50代のビジネスマンを対象としているボールペンを販売していたとしましょう(ここでは例示が目的なので、ターゲット設定はざっくりとしています)。この商品がターゲットとしているのは当然「50代のビジネスマン」です。でも、チラシのターゲットが商品のターゲットと同じかどうかはチラシの目的によって違いますよね。

「旦那さんに高級ボールペンをプレゼントしませんか?」というテーマのチラシなのであれば、チラシのターゲットは商品ターゲットの妻になるでしょうし、「父の日にボールペンをプレゼントしよう」というテーマであれば、子ども世代がチラシのターゲットになります。

そのため、商品・サービスの「売れる商品の条件」設定とは別に、チラシについての「売れる商品の条件」も考える必要があるのです。特に、「価値」「対象とするお客様」「フィールド・環境」「セールスレター」については、商品・サービスそのものとは異なる可能性が大いにあるので熟考しましょう。

④チラシに掲載する原稿とラフを考える

チラシに関する「売れる商品の条件」が決まったら、その条件に合ったチラシの原稿を考えましょう。原稿と同時に考えなければいけないのが、チラシのラフです。どのようなキャッチコピーを掲載するのか、どのような情報を掲載するのか、どのような写真やイラストを掲載するのか、それらをどういったレイアウトで掲載するのか、ということを、同時に考えていきます。

この中でもまず考えた方がよいのは、掲載する内容についてです。必要十分な情報を掲載する必要があるので、チラシの目的とターゲットに合わせて、何をチラシ上で知ってもらう必要があるのか、ということを意識して考えましょう。

④デザインする

内容とレイアウトが決まったら、決めた内容をもとにデザインに起こしていきます。

2.効果的なチラシとは、価値の実感をイメージさせるチラシ

それでは、効果的なチラシを作るためにどのような内容にすべきか、を考えていきましょう。

まず意識しなければいけないことは、チラシのターゲットとなるお客様に価値が伝わるような内容にするということです。「伝わる」とは、そのチラシを見たお客様に「価値を実感しているイメージ」を湧かせる、ということです。

例えば、ゴルフ教室のイベント告知チラシを作るとしましょう。「ゴルフがうまくなります」だけでは、「価値を実感しているイメージ」は湧きませんよね。イメージを湧かせるためには、納得感を持てる理由で「なぜうまくなるのか?」が示されている必要があります。「これまで100人をプロにしてきた講師が、あなたのウィークポイントを見抜いて、改善するための練習プログラムを作り、マンツーマンで教えてくれるから、60分のレッスンでも劇的にうまくなります!」というようなことが書いてあると、納得感がありますし、「これを受けたらうまくなりそうだ」というイメージが湧きますよね。

こういった価値を実感するイメージをさせるような内容にする必要があります。

またチラシの情報が、誰に向けての情報なのか、がわかるようにしておくことも重要です。チラシを見た人が「私のための情報だ」と思うようにするということですね。

先ほどのゴルフ教室の例だと、初心者向けの内容なのであればそれが伝わるように書いておく必要がありますし、中級者でパターに苦手意識を持っている方向けなのであれば、それを伝える必要があります。

これらの内容を、「売れる商品の条件」を考えながら決めていきます。そして内容の骨子が決まったら、それを、「キャッチコピー」「内容の背景」「商品内容(魅力)」「お客様が喜ぶ仕掛け」「誘導」に分けて落とし込んでいきます。

「キャッチコピー」はチラシを見た方がまず一番に目が行く見出し、ですね。最初に目が行く部分なのでここで注意をひけるように、「わたしのための情報だ」ということが伝わるようにする必要があります。

「内容の背景」は、チラシの内容となる部分に関してのあなたの気持ちを伝える部分です。ゴルフ教室の例であれば、なぜ今回ゴルフ教室を開催することにしたのか、というあなたの思いをのせていきます。「ゴルフがうまくなりたい、という方の力に少しでもなりたい!という思いから今回特別講師を招きました」など、あなたの思いをお客様に伝えていきます。この「思い」が伝わると、お客様の心に刺さるチラシになりやすくなります。

「商品内容(魅力)」は商品の概要ととともに、「強み」が伝わるようにしていきます。

「お客様が喜ぶ仕掛け」は商品の「価値」とは別に、チラシを見たお客様が喜ぶ仕掛けを盛り込むということです。「このチラシを持参された方限定で10%安くなります」など、お客様が「行動したい!」と思うような仕掛けをしていくとより効果が高まります。

「誘導」はチラシを見たお客様が、どういった行動をすればよいのか、を明示するということですね。チラシの内容に興味を持てても、「で、何をすればいいの?」と思われるようなことになれば、元も子もありません。問い合わせをしてほしい、予約をしてほしい、お店に来店してほしい、など何をしてほしいのか、そしてそれをするにはどのようにすればいいのか、がわかるように明示しましょう。

上記のポイントに合わせて、チラシの内容を考えてみていただければよいかな、と思います。次の記事では、今回考えた内容をどのようなレイアウト、デザインにすればよいのか、ということを一緒に考えていきたいと思います。